磁石を利用した便利なアクセサリーはスマホを快適に使うには欠かせません。
でも心配なのは・・・
「電化製品に磁石を近づけても大丈夫?」
「スマホが壊れることはない?」
本記事ではこれらの疑問に答え、対策もご紹介します。
スマホ以外の物への影響も紹介しているよ!
スマホに磁石は近づけてOK?
結論から言うと、機能によっては磁気の影響を受ける可能性があります。
具体的には次の機能への影響が考えられます。
カメラへの影響
カメラへの影響は、磁気を利用した機能に影響する可能性があります。
カメラ機能への影響
ただし、一時的に一部の機能が働かなくなるだけで、カメラが壊れた訳ではありません。
補正機能は得られないものの、撮影自体はできます。
大事な写真を撮るときは避けた方がいいかも!
なお、iPhoneのカメラ機能への影響はAppleサポートから見解がでています。
レンズ位置のセンサーは磁場に反応します。これらのセンサーに磁石を近付けると、磁場がセンサーに干渉し、一時的にセンサーが無効になる場合があります。そのせいでセンサーの精度が低下し、レンズの可動範囲が制限されることがあります。その場合でも、カメラでほかの補正機能を使って写真を撮影できますが、OIS やクローズドループ AF の効果は得られません。
磁石を内蔵したアクセサリによる iPhone カメラへの磁気干渉について - Apple サポート (日本)
引用元:磁石を内蔵したアクセサリによる iPhone カメラへの磁気干渉について - Apple サポート (日本)
マップやナビ、GPSへの影響
マップやナビの位置情報に影響するGPSは、4つの衛星からの距離で位置情報を正確に表示します。
衛星が発する電波で距離を計測するため、GPS機能に磁石は影響しません。
ただし、電子コンパスは影響を受ける可能性があります(方位がズレる)。
GPS、方位への影響
登山など、方位が重要なアクティビティでスマホを利用する場合は、磁石のアクセサリーは避けましょう。
磁気の影響で方位が狂った場合は、対処方法を試してみてください。
磁石の影響を受けた例(電子コンパス)
影響を受けた例として「電子コンパスが正しい方位を示さない」という口コミをご紹介します。
マグネット付属の手帳型ケースを利用していた際に起きた不具合の事例です。
価格.com - 『使用のたびにコンパスが狂う』 ASUS ZenFone Max SIMフリー のクチコミ掲示板 (kakaku.com)
引用元:価格.com
ケースを使わなくなったら回復(消磁)したみたい!
磁石の影響を受けない電子コンパスもある
ややこしいのが、影響を受けない電子コンパスもあるということ。
それが、旭化成エレクトロニクス開発した電子コンパスです。
旭化成エレクトロニクスでは、電子コンパスの周囲からの磁気の影響を自動的に推定し補正するインテリジェントな「Dynamic Offset Estimation:DOE (R) (動的オフセット推定)アルゴリズム (※)」を開発・提供しています。
技術解説 | 電子コンパス | 製品情報 | 旭化成エレクトロニクス (akm.com)
ココがポイント
補正機能は方位を正しい方向に修正し、常にマップの上方向=自分が向いている方向にしてくれます。
気が付くと全く逆の方向に歩いていた・・・を防いでくれる便利な機能です。
ただし、スマホの外見だけではどのメーカーの電子コンパスを使っているかまでは分かりません。
心配な方は磁石を利用したアクセサリー等を避けた方が無難です。。。。
電子コンパスが狂った時の対処法(キャリブレーション)
「気付かずに磁石に近づけてしまった」「マグネットアクセサリーが手放せない」
こんな方もいらっしゃると思いますが、大丈夫です。
電子コンパスは再調整(キャリブレーション)で正確な方位に戻すことが出来ます。
方法は「スマホを∞の字に回す」だけ。具体的には次の方法を試してみてください。
キャリブレーション方法
スマホを片手に持ち、手首を捻りながら「∞」を1回描く
※自分から見て「∞」となるように回す。
スマホよりカードの方が磁石の影響を受けやすい
ここまでスマホへの影響をお話ししましたが、スマホよりも注意してほしいのがカードです。
クレジットカード、ICカード、キーカード、ポイントカード、駐車券・・・
磁気ストライプを利用しているカードは、磁気の影響で読み取り不良になる可能性があります。
磁気ストライプカードへの影響
クレジットカード、銀行カード、会員カード、駐車券など多くのカードで使われています。
例えば、カード裏面に黒や銀色の帯がついているタイプ。中には帯が見えない隠ぺいタイプもあります。
基本的に、磁気ストライプは磁気の影響で読み取り不良となる可能性があります。
ネオジム磁石などの強力な磁石はもちろん、カバンや財布についているマグネットにも注意が必要です。
一番気を付けてほしいのは、スマホ背面にカードが収納できるケース。
スマホ内部の部品による磁気の影響もありますが、
車載用マグネットホルダーやワイヤレス充電の際に磁気に晒してしまい、使えなくなる可能性があります。
また、手帳型スマホケースやスマホリングにも磁石が使われている場合があるので、磁気ストライプがあるカードは入れない方が無難です。
カードの交換は手間がかかるので未然に防ぎたい・・・
ICカードへの影響
クレジットカード、交通系ICカードによくあるタイプです。
ICカードは接触・非接触どちらも磁気で壊れることはありません。
なぜなら、情報の読み取りに磁気を使わないからです。
ココがポイント
読み取り方法の違い
接触型:カード表面に約1cm四方に金色のチップ埋め込まれたタイプ。電極(チップ)に接続して読み取り
非接触型:チップがないタイプ(アンテナコイル内蔵)。電波を利用して読み取り
ただ、気を付けてほしいのが・・・
カードが収納できるスマホケースに磁石を使用している場合です。
よく、駅の改札口で読み取りエラーを起こしている方を見かけます。
ICカードは磁気の影響を受けませんが、読み取り時に電力供給するために磁気を利用します。
そのため、カードと読み取り機の間に磁気を発する物があると電力が供給できず読み取りエラーが起こります。
エラーになっても、カードを磁気から離せば使えるよ!
磁気カードとICカードの違いについては下記リンク先に詳しく記載されています。
【エラー対策】磁気対策グッズを活用する
スマホは磁気で一時的に機能が使えなくなる可能性がありますが、カードは最悪の場合交換が必要です。
しかし、定期券をスマホにいれておきたい場合など、どうしても磁石やスマホとカードを持ち歩きたい場面もあります。
そんな時は、磁気干渉防止シートやICセパレーターを活用しましょう。
①電磁気干渉防止シート スマホ+交通系ICカードの組み合わせならOK
スマホ+交通系ICカードで改札エラーが起こる場合の対策は、
電磁気干渉シートをスマホとカードの間に1~2枚挟むだけでOK。
電磁気干渉シートは、100円ショップでも購入できます。
なお、ネットショップでも購入できますが、100円ショップより割高になります。
②ICセパレーター 交通系IC+社員証カードの2枚使いの人にオススメ
- 交通系ICカード+交通系ICカード
- 交通系ICカード+社員証
上記は一例ですが、読み取り方式が同じものを重ねて使用する場面では
磁気エラー防止シートが通用しないため、ICセパレーターを利用しましょう。
ICセパレーターはカード同士の干渉を防ぎ、読み取り機側に向けたカードのみを読み取ることができます。
ICセパレーターの種類によっては使えないカードの組み合わせもあるので、商品説明を必ず確認しよう!
電磁気干渉防止シートとICセパレーターどちらがいいの?
どちらも干渉を防ぐ目的で作られたものですが、干渉を起こす対象に応じてカードを選ぶことで初めて効果が得られます。
個人的には、どの組み合わせでも確実に磁気をシャットアウトしてくれるICセパレーターがオススメです。
エラーの出やすさ、価格等をまとめた下表を参考にしてみて下さい。
項目 | 電磁気干渉防止シート | ICセパレーター |
使用例① スマホ+交通系ICカード | 〇 | 〇 |
使用例② 交通系ICカード2枚 | × | 〇 |
使用例③ 交通系ICカード+社員証(入館証など) | × | 〇 |
価格 | 〇安価(数百円) | △割高(数百~数千円) |
当ブログでは紹介製品の製品保証はしておりません。ご自身の責任にてお買い求めください。
まとめ 磁気の影響
スマホやスマホ周辺の物に対する磁気の影響をご紹介しました。
スマホへの影響は限定的ですが、大事な場面で利用するときは磁気を避けるようにしましょう。
例:登山で電子コンパスを利用する場合や、大切な写真を撮るときなど
一方、カード類は最悪の場合、読み取り不良を起こすため、基本的に磁気を避けるようにしましょう。
スマホケースにマグネット付きアクセサリーを使いたいけど不安・・・という方は、ぜひ磁気対策グッズを活用してみてください。